トリマーとして生きること。40代半ばの私が、今思うこと。

自分の人生を、ゆっくり見つめる時間が増えました
ふと、立ち止まることが多くなりました。
40代半ばになり、夜に一人でいると、あの頃の自分のことを思い出します。20代に描いていた自分に、今の私はなれているだろうか、と。
学校を卒業して社会に出たばかりの頃、学んできたことが通用しなくて、毎日が悔しかった。27歳でお店を出してからも、がむしゃらに働きました。認めてもらいたくて、歯を食いしばっていたあの頃の自分が、まるで昨日のことのように浮かびます。
60歳に向けて、また途方もない年月が始まる
27歳の私には、45歳がとてつもなく遠くに感じていました。
でも今、気づけばここにいます。そしてこれから60歳に向けても、同じくらい長い年月が続いていく。きっと60になってみたら「あっという間だったな」と笑うのでしょう。そう思うと、今この瞬間を、もっと大切にしなければと感じます。
お空に旅立つわんちゃんたちを見送りながら
開業して17年。毎月のように、お空に旅立つわんちゃんたちを見送っています。
仕事だから、と割り切れたらどれだけ楽だろうと思うことがあります。でも、できないんです。最後のトリミングを何度も思い返して、悔いはなかったか、気持ちよく過ごしてもらえたか、飼い主さまの力になれたか。そんな問いが頭の中をぐるぐると回り続けて、心にぽっかり穴が開いたような気持ちになります。
こんなに悲しいなら、シニア犬はお断りして若いわんちゃんだけをトリミングすれば楽になれるかもしれない。そう考えることもあります。でも。それが、私の本当にやりたいトリミングなのか。そこで、どうしても立ち止まってしまうのです。
カイちゃんのこと
4年前、私が初めて飼ったトイプードルのカイちゃんが、16歳で旅立ちました。
カイちゃんは私のトリミングの練習台になってくれたし、下手くそな私の失敗も全部見てきてくれた。いっぱい笑って、いっぱい泣いた。最後の1年は介護でした。安楽死を考えることもありました。何が正しいのか、正解のない問いを抱えながら、毎日を過ごしていました。
それでも、お風呂に入れて気持ちよさそうにしているカイちゃんを見るたびに、嬉しくて。短いヘアスタイルだけど、ふわふわになったカイちゃんを抱きしめる瞬間が、幸せでした。
亡くなってからは、半年ほどメソメソしていました。そんな私の気持ちを癒してくれたのは、カイちゃんとの思い出と、今一緒に暮らしているわんちゃんたちと、毎日お店に来てくれるわんちゃんたちでした。
だからこそ、この時間を大事にしたい
今シャンプーしているこのわんちゃんも、いつかお空に行ってしまう日が来る。
そう思うと、今この手で触れているこの時間が、どれだけ尊いものかと感じます。だからこそ、1回1回のトリミングを、大切にしたいと思うのです。
1頭1頭の生涯に関われること。それは、私にとって誇りそのものです。
わんちゃんが快適に過ごせるチームの一員でありたい
子犬から老犬になるまで、わんちゃんの人生にはいろんなことが起こります。そんな時に「一緒に考えよう」と言えるチームでありたい。獣医さんもトレーナーさんも一緒になって、わんちゃんが人間社会で心地よく過ごせるように。私もそのチームの一員でいたいのです。
犬と人間がこんなにも深く関わり合って生きていられること、私はそれが奇跡だと思っています。人間の暮らしと心をこんなにも豊かにしてくれる存在に、恩返しができる仕事をしている。
だから、きっと私は60歳になってもトリマーをしているのだと思います。それが、今の私の答えです。
📌 関連した記事はこちら
Dog salon leaf dog
〒980-0012
宮城県仙台市青葉区錦町1-10-11
勾当台上杉通りビル1階
電話:022-399-7631
