優しいドッグサロンの選び方③。口輪は、犬に優しく触れるためのツールです。

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サロン選びシリーズ、第3回です

サロン選びのポイント、今回は第3回です。前回はアーム棒とトリミングリードの有無でお店の安全意識がわかるとお伝えしました。今回は、トリミングサロンの犬の扱い方の良し悪しがわかるポイントをお伝えします。

ただし、このポイントはお店に行ってすぐにわかるものではありません。実際にグルーミングの場面を見る機会があったときに、ぜひ確認してみてください。


嫌がる犬に、口輪をしているかどうか

確認してほしいのは、嫌がるわんちゃんを扱うときに、口輪を使用しているかどうかです。

わんちゃんが嫌がるとき、本能的に咬むという行動が出ることがあります。これは決して悪いことではなく、わんちゃんからの自然なサインです。しかし、咬み付く行動が起きてしまうと、グルーマーが怪我をして仕事ができなくなる可能性があります。また、わんちゃん自身にとっても、咬み付くという行動を経験させることでその行動がさらに強化されてしまうきっかけになることがあります。だからこそ、咬み付く行動をさせないほうが良いと考えています。


口輪をしない代わりに「強い保定」をするお店がある

私たちグルーマーは、できる限り慎重に作業を進めています。しかし、敏感に反応するわんちゃんもいます。もし咬み付く行動を見せているにもかかわらず、その作業をどうしても行う必要があるとき、私は必ず口輪を使用します。

一方、口輪を使わずに「強い保定」でわんちゃんの動きを制限するグルーマーもいます。体をしっかり押さえることで、咬み付く行動を物理的に防ごうとする方法です。

しかし、私はその方法に疑問を感じています。

わんちゃんは早い動きを嫌います。また、私たちの感情を読み解くことがとても得意な動物です。グルーマーが緊張しながら、怖がりながらケアをしていれば、わんちゃんも緊張し不安になります。そのうえ、素早い動きと強い保定を加えることが、わんちゃんにとって良いことなど一つもありません。


口輪をすることで、優しく触れることができる

口輪を使うことで、私たちはわんちゃんにそっと優しく触れることができます。

怖がるわんちゃんをなだめながら、ゆっくりと穏やかに作業を進める。それこそが、トリミングサロンの犬の扱い方として大切なことだと思っています。

仙台で17年間お店をやってきた中で、また他のグルーマーさんへの指導をしてきた中で、「口輪をするのは可哀想」という意見をいただくことが多くありました。確かに見た目にはインパクトがあります。しかし実際は、口輪は犬に優しく触れるためのツールです。


口輪を選ぶときは「バスケットタイプ」を

もしご家庭で口輪を購入される場合は、バスケットタイプを選んでください。

以下のようなタイプは危険ですので、避けてください。

  • 口吻(マズル)全体が布などで覆われてしまうもの
  • 口をしっかり閉じた状態に固定し、口が開けないもの

なぜ危険なのかというと、わんちゃんは興奮したり緊張したりすると口呼吸になるからです。口が開かない状態では、呼吸が難しくなります。また、強い緊張状態になると舌の色が紫色になる「チアノーゼ」を起こすことがあります。これは血流が滞り、低酸素状態になることで起こる現象です。

チアノーゼが見られた場合は、すぐに作業を中止する必要があります。そのため、私たちは常にわんちゃんの口の中の状態が確認できるよう、バスケットタイプの口輪を使用しています。


まとめ——道具の「見た目」より「目的」で判断してほしい

サロン選びシリーズ全3回を通じて、トリミングサロンの犬の扱い方についてお伝えしてきました。

口輪ひとつをとっても、「見た目が可哀想」というイメージだけで判断するのではなく、適切に使うことでどれだけわんちゃんに優しく触れることができるかを知っていただきたいと思っています。

大切なのは、道具の「見た目」ではなく「目的」と「使い方」です。

グルーミングは、わんちゃんにとって決して楽な体験ではありません。だからこそ、道具を正しく使い、わんちゃんの緊張や不安をできる限り和らげながらケアすること。それが、本当に犬を大切にするトリミングサロンの姿だと私は思っています。

サロンを選ぶとき、ぜひこれまでのポイントを参考にしてみてください。


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