わんちゃんのフードローテーションのすすめ。食事を楽しく、腸を元気に。

「エサ」から「ご飯」へ。言葉の変化は価値観の変化
わんちゃんのフードローテーションについてお話しする前に、まず食事に対する考え方の変化をお伝えしたいと思います。
以前は、わんちゃんに与える食べ物のことを「エサ」と呼んでいました。しかし最近では、多くの飼い主さまが「ご飯」や「お食事」という言葉を使うようになっています。言葉の変化は、価値観の変化です。わんちゃんを家族の一員として大切にしたいという想いが、言葉にも表れているように感じます。
どんなフードが健康に良いのか
「身体は食べるもので作られる」と言います。だからこそ、できるだけ健康に良いものを与えたいと思うのは、飼い主さまみんな共通の想いではないでしょうか。
しかしインターネットにはさまざまな情報が溢れていて、何が正しいのか混乱してしまうことも多いですよね。そこで、私たちがさまざまな勉強を重ねた結果たどり着いた「良いフード」の考え方をお伝えします。
私たちが大切にしているのは、以下の2つのポイントです。
- 添加物がシンプルであること
- 消化吸収を考えた設計であること
添加物について考えてみましょう
そもそも添加物とは何なのでしょうか。添加物にはさまざまな種類があります。
- 栄養補助系:不足しがちなビタミンやミネラルを補うもの
- 保存料:腐敗して身体に害を及ぼさないよう、保存性を高めるもの
- 着色料:フードの色を鮮やかに見せるもの
- 増粘剤:フードの形を整えるもの
このうち、わんちゃんのために必要な添加物は問題ありません。しかし、人間の都合のために加えられたものが多く入っていないかも、確認していただきたいポイントです。
たとえば、フードを鮮やかに見せるための着色料は、人間にとって都合の良いものです。わんちゃんにとっては過度に必要なものではないと考えています。
また、ミネラルの添加については、キレート化されたミネラルが含まれているものを選ぶことをおすすめします。キレート化されたミネラルは体内への吸収率が高く、フードを変えたときに軟便になりにくいという特長があります。そのため、わんちゃんの身体にとってより優しい選択です。
犬の好みは、生まれる前から決まっている?
ここで少し興味深い話をご紹介します。実は、わんちゃんの好みは母犬が何を食べていたかによって変わると言われています。
お腹の中にいる赤ちゃんわんちゃんは、母犬が食べたものの匂いをすでに知っています。そして生まれてからも、その匂いの食べ物を好む傾向があるそうです。もちろん、好き嫌いなく何でも食べるわんちゃんもいます。
しかし、だからといって一生同じご飯で良いのか?と考えたとき、私たちの答えは「いいえ」です。
腸内細菌と食事の多様性
最近、腸の細菌に関する研究が急速に進んでいます。私自身もわんちゃんの肛門嚢について研究しているのですが、腸内細菌のバランスが崩れると体調も崩れやすくなるという論文も出てきています。
そして腸内細菌は、さまざまな種類がいた方が良いと言われています。では、細菌の種類を増やすにはどうすればよいのでしょうか。答えは、食べるものの種類を増やすことです。
フードローテーションのすすめ
そこでおすすめしたいのが、わんちゃんのフードローテーションです。
1つのフードをずっと与え続けるのではなく、500gのドッグフードを買ったら、それが無くなったら次は違うフードに切り替えるイメージです。さらに、トッピングを変えるのも良い方法です。レトルトや缶詰は小分けにして冷凍し、使う分だけ解凍して使うと便利です。
毎回同じご飯より、内容を変えることで、何よりわんちゃん自身も食事の時間が楽しくなるはずです。楽しい食事の体験をわんちゃんにしてあげてほしいと思っています。
若いうちからはじめることが大切
また、若いうちからさまざまな食べ物を食べていることには、もう一つメリットがあります。
高齢になって疾患などの理由でフードを変更しなければならなくなったとき、フードが変わることへの抵抗が低ければ、わんちゃんにとっても飼い主さまにとっても、ストレスになりにくいからです。
つまり、フードローテーションは今のわんちゃんの腸を元気にするだけでなく、将来の備えにもなります。ぜひ、今日から試してみてください。
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