犬に負担をかけないトリミングを、leafdogが大切にしている理由。

この記事は、全4回シリーズの第3回です。
犬に負担をかけないトリミングという考え方に出会うまで
トリマーという仕事に就いてから、「犬を大切にしたい」「犬に寄り添ったトリミングをしたい」「お客さまのご要望にしっかり応えたい」という気持ちは、ずっと変わらず私の根本にあります。
しかし一方で、思い通りにいかないことも多くありました。
犬をうまくコントロールできないもどかしさ。自分の気持ちばかりが先走ってしまうこと。お客さまとのコミュニケーションのすれ違い。そんな葛藤を抱えながらグルーミングをしていた時期がありました。ちょうど、leafdogを開業したばかりの頃のことです。
そんなとき、SNSで「犬に負担をかけないグルーミング」という考え方を知りました。
最初は「負担」という言葉に引っかかった
正直に言うと、最初は少し戸惑いました。
「グルーミングが犬への『負担』? 本当にそうなのかな?」
でも、なんとなく気になって調べてみると、仲田謙一さんという方の発信でした。興味を持ち、セミナーを受講してみました。
そこで、さまざまな気づきがありました。それまで当たり前だと思っていたことが、実は犬の視点から見るとまったく違って見えてきたんです。
犬という動物を、勉強し直した
セミナーをきっかけに、スタッフと一緒に犬という動物について独自に勉強を始めました。そしてその勉強は、今も続いています。
最近は、ドッグトレーナーの鏑木先生の力をお借りして、行動分析学を学んでいます。
勉強を通じて、気づいたことがいくつかあります。
- 犬は、私たちが思っている以上に感情が豊かである
- その感情は、実はとてもシンプルである
- 私たちは人間の目で見ることで、犬の行動に誤ったラベルを貼ってしまうことがある
- 犬はズルをしたり、私たちを騙そうとはしない
つまり、犬を「問題のある子」と見るのではなく、犬の感情をそのままに受け取ることが大切だということです。
トリミングは、犬にとって「不自然なこと」
トリミングというのは、人間の都合で行うものです。犬の立場から見ると、実は不自然なことをされています。
犬はもともと、改良された動物です。伸び続ける被毛、抜け落ちにくい換毛期の被毛、絡まりやすい被毛など、人間がつくり出した特性を持っています。だからこそ、人間が責任を持って手入れをする必要があります。
また、人間社会で快適に暮らすためには、清潔さを保つことも欠かせません。そのためにも、トリミングに慣れることはとても大切なことです。
しかし、慣らすことは意外と簡単ではありません。
犬がトリミングで感じていること
トリミングサロンに来たとき、犬はどんな状況に置かれるでしょうか。
- 知らない場所
- 知らない人間
- さまざまな匂いや音
そんな環境の中で、全身を触られます。不安や緊張、恐怖を感じるのは、自然なことです。そのうえ刺激が多すぎると、疲れてしまったり、どうしていいかわからずパニックになることも珍しくありません。
犬のトレーニングの世界では、トリミングサロンに行く体験を「歯医者に行くこと」に例えることがあります。
憂鬱で仕方なく、諦めて行くしかない歯医者なのか。それとも「今日は先生に会いに行こう!」と思える歯医者なのか。その違いは、とても大きいと思います。
わんちゃんにとってのleafdogが、後者でありたいと心から思っています。
leafdogが大切にしていること
だからこそ、私たちは犬に負担をかけないトリミングを大切にしています。具体的には、次のようなことを意識しています。
- 時間に追われた流れ作業のようなトリミングをしない
- 犬の感情の流れを読みながら進める
- 緊張や不安が高まったときは、休憩を挟む
- 刺激を段階的に、ゆっくりと増やしていく
- 犬が「何をされているのか」を理解できるように、待ってあげる
また、毎回同じやり方ではありません。その日の気分、その日の状況、お店に来ている他の犬の刺激など、さまざまな要素を観察しながら対応しています。
おわりに
わんちゃんたちが、私たちに身体を触ることを許し、身を委ねてもらえるようなグルーミングをしたい。それが、leafdogの願いです。
犬に負担をかけないトリミングは、特別なことをしているわけではありません。ただ、犬の感情をきちんと見て、寄り添い続けること。その積み重ねだと思っています。
次回は、このシリーズの最終回です。このブログを読んでくださっている飼い主さまへ、想いを込めてお伝えしたいことがあります。どうぞお楽しみに。

